遊びについて

飲みに行った先や、買い物をしているときに、どうみても個人的な支出だなと思うのに、 会社名義の領収書をわざわざ書いてもらっている人をみかけたことないだろうか。

お金の管理にルーズな経営者も困る。経費になるものは、明確に区分経理して会社の財布から支出する。 それはもちろんそうあるべきだ。  

私が尊敬する、ある経営者を分析すると
①寛容であること
②正直であること
③礼儀正しくあること
④勤勉であること
⑤節制すること
なのだが、その人を見ていると上手に遊ぶことも大切なのではないかと思う。

いま、白洲正子の「たしなみについて」という本(河出書房新書)を読んでいる。
正子は、ただ勤勉なだけの人は「あまりに早朝から夜遅くまで働く為に、疲れ切って殆ど何も考える事は出来ません。」 「考えないからひまがない。ひまがないから考えない」という。
つまり、勤勉に考えることが重要なのではないか、考える時間の余裕を持つことは私の思う勤勉と矛盾しないのではないかと思うのだ。

また正子は「遊ぶことを知らない人は、遊ぶ時に、醜悪な、往々にして不健康な遊び方をしています」という。
別の場所で、「たとえばある一人の紳士は、これは又反対に一糸乱れぬりゅうとした恰好をしています。ただ、襟元、ネクタイのあたりだけをわざとだらしなくしているのです。いつでも。」 「おしゃれが板についた英国人が、型破りをあえてするのです。何もない所へする不しだらではありません。何かある上に、更に自分のスタイルをつくるのです。」といっている。

 こだわりのある遊び方がおしゃれなのだと思う。自分の金だから、役員報酬を充分にとって大金を遣うのも構わない。会社の経費に付回すのはおしゃれじゃない。犯罪にならず、周囲の人を不快にさせない遊び方がかっこいい。

2019年02月08日