重複仕訳の排除

 フィンテック対応の会計ソフトだと、インターネットバンキングをしている銀行口座のデータを読み込んで自動仕訳してくれる。とっても便利だ。

しかし、ここで気を付けておきたいことがある。重複仕訳の排除だ。簿記の知識がある人は分かると思うのだが、ここで改めて重複仕訳の説明をしておこう。

A銀行からB銀行へ預金を10万円移動させた場合に仕訳を例にとると

(A銀行口座の預金通等からの仕訳)
(借方)B銀行10万円/(貸方)A銀行10万円

一方B銀行の預金通帳からも仕訳すると
(借方)B銀行10万円/(貸方)A銀行10万円

同じ内容の取引が重複して起票されてしまう。

手作業で振替伝票を切っている場合には、この取引は重複するから、一方を起票しないのが簿記のルールだ。

 しかしインターネットバンキングからデータを取り込んで仕訳を自動的にする場合には、今のところこの重複仕訳は自動的には排除されない。

私が使っているMFクラウドの場合、仕訳帳の画面に「重複チェック」というボタンがあり、これをクリックすると同じ日付、同じ金額の重複の可能性がある仕訳が並んで抽出される。

この一覧表の内容を確認して、重複仕訳のいづれか一方の左端にあるチェックボックスにチェックを入れて一括削除する。

 フィンテック対応会計ソフトでも、このような簿記の基礎知識が無いと有効には使えない。いずれこの重複仕訳の削除も自動化されるようになるのだとは思うけど。

2019年01月14日