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正倉院展 |
2008年11月3日 22時44分 |
先日、家族で正倉院展を見てきました。もちろん今までに何度も行っているのですが、息子が学校で日本史を習うので、興味が湧いたらしく、正倉院展に行ってみたいと言い出したのがきっかけでした。今回は60周年の割には、あまり有名なものが出品されていませんでしたが、その有名ではない器類を、いままでとは違った目で見てきました。
例えば宝物が入っていた箱や器が現代に伝えられていることに、改めて感心しました。木の箱や植物の繊維で編んだ器などです。大切な物を保管するための器自身が丈夫に作られていて、現代まで伝えられているのを見て、これこそ究極の環境対策ではないかという気がしました。いろいろな記録が書き込まれた書類も残っていますが、紙の資料があんなに美しく残っているのも、今から考えると奇跡的かもしれません。現代の紙はもっと早く劣化するのですから。このようにして正倉院御物を眺めながら、私は環境問題のことを考えていました。
風力発電や、太陽光発電ってどの程度石油エネルギーにとって変われるのでしょうか。太陽光発電は、液晶フィルムの開発などで、まだまだ効率が良くなるらしいのですが、やっぱり石油エネルギーにとって代わるのは原子力なのだろうと思います。しかし原子力がクリーンエネルギーかというと、そうでもありません。設備や廃棄物は人類の英知を結集して将来、永遠に管理し続けないといけないのですから。だからといって絶対駄目と言うわけにもいきません。人類が生きていくためにエネルギーは必要なのだから、一方に比重をかけすぎずにうまくバランスをとっていくしかないのだろうと思います。
個人レベルで、環境問題を考えるときには、結局、便利さをどこまで我慢できるかっていうことなのだと思います。使い捨ての安物を、大量消費するのではなくて、非常に高価であっても良質で丈夫なものを、大切に何世代にも渡って使用するような生活が見直されるべきなのだと、いったようなことを正倉院展を見て考えていました。
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