納税協会の研修会で京大名誉教授の佐伯啓思先生の講演を聞いた。
声のトーン、話のスピード、温厚な語り口や表情が心地よくって聞き入ってしまった。
以下は先生が直接言われた言葉通りではないけど、先生の話を聞いて私が感じたこと。
ドローンは便利な道具だけど、一家に一台必ず必要なわけではない。
高度成長時代に各家庭にテレビやエアコンが普及した時代とは違う。
爆発的に購買意欲を高めるイノベーションでない限り、小手先のイノベーションがあの時代を再現してくれると思っているのならそれは幻想にすぎない。
世界は物質的に豊かになる方向へ向かっているわけではない。
世界中の全ての人々がより便利に、より快適にを求めるだけの資源が地球上にはない。
それを目指すべき価値に位置付けると格差が生まれるだけだ。
一つの価値観を世界中に求めるのではなく、人々は足ることを知り、
寛容をもって他者を認め、折り合いを付けながら過ごしていくほかない。
ウクライナの戦争はいずれ終わるだろう。
コロナ禍 もいずれ収束するだろう。
でもそれ以前の世界に戻るわけではない。